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1 番〜 10 番を表示 (全 32 枚)(1) 2 3 4 »


マトリックス

マトリックス高ヒット
投稿者RobatoEbioRobatoEbio さんの画像をもっと!    カテゴリーおすすめ映画    前回更新2007-9-14 23:58
ヒット数422   コメント数0    
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
原題:THE MATRIX
邦題:マトリックス
公開:1999年 アメリカ
上映時間:136分
ジャンル:アクション、SF
評価:
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
監  督:ウォシャウスキー兄弟
製  作:ジョエル・シルバー
脚  本:ウォシャウスキー兄弟
撮  影:ビル・ポープ
音  楽:ドン・デイビス
出  演:キアヌ・リーブス(ネオ/トーマス・アンダーソン)
     ローレンス・フィッシュバーン(モーフィアス)
     キャリー=アン・モス(トリニティ)
     ヒューゴ・ウィービング(エージェント・スミス)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<ストーリー>

 舞台はニューヨーク。
 コンピュータのプログラマとして働くネオ(キアヌ・リーブス)には、
 凄腕ハッカーという別の顔もあった。
 
 ある日、自宅のモニタ画面に不思議な文字列が浮かび上がる。
 「起きろ、ネオ。マトリックスが見ている。」
 導かれるままにネオが知った世界の真実の姿、
 それは、人々がコンピュータが作り出した
 仮想現実の中で生きているという事実だった
 そしてネオは知る。
 自分が世界を人間の手に取り戻す"救世主"として選ばれたことを。
 
 果たして彼は、本当に"救世主"なのか?
 そして人類を救うことができるのか・・・

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<コメント>

■今回は『マトリックス』をお届けします。

 実は炉鳩は、最初この作品を観た時、全く理解不能できませんでした。
 (とりわけ世界観が)
 
 なので、『マトリックス・リローデッド』や
 『マトリックス・レボリューションズ』といった
 続編が公開された時は、正直、積極的に観る気はありませんでした。
 話題になることは間違いないので、抑えておこう。くらいの気持ちでした。
 
 
■『マトリックス』というと何を思い浮かぶでしょう?
 
 仮想現実?
 ディスプレイを上から下に流れる、文字をひっくり返したような緑色のあれ?
 
 炉鳩は『マトリックス』と聞けば、
 まずはワイヤーアクションを最初に思い浮かべます。
 
 アクション中、空中で静止するアレです。
 この"空中で静止するアレ"は、
 『シュレック』でもパロディにされていたように
 『マトリックス』の代名詞と言えましょう。
 
 そして、そのワイヤーアクションを活かすクンフー。
 映画上では仮想現実での話しとしてあるが、映画としては、実際に
 キアヌ・リーブスらはクンフーをやっているわけで、そういう見方をすれば
 クンフーをしっかりと身につけたキアヌらは、役者だから当然と言って
 しまえばそれまでですが、しかし、その役作りには尊敬しています。
 
 こういうのがプロなんですね。
 
 
■この『マトリックス』はいろんな見方ができる作品です。
 
 たとえば、モーフィアスとネオの関係。
 この2人の間柄は、いろんな関係に見えます。
 あるときは父子、あるときは師弟、あるときは戦友、といった具合に。
 
 そんな彼らがクチにする言葉には意味深いものが多くあります。
 
 ざっと挙げてみます
 
モ「本当のことを知りたい?君が望めば答えはわかる」
 
モ「今の君は見た物を受入れる表情をしている。
  なぜなら君は目覚めることを望んでいるから」
 
モ「運命を信じるか?」
ネ「いえ、なぜなら自分の人生をコントロールできないなんて嫌だから」
 
モ「君はコンピュータが作った世界の中で生かされてきた。
  君は生まれながらにして奴隷なんだよ」
 
モ「マトリックスとは、真実を隠すため、目の前を覆っている世界だ。
  マトリックスとは支配することだ。」
 
モ「現実とは何だ?五感で感じられるもののことか?
  五感で感じたものは単なる電気信号だ」
 
モ「現実を見せよう、しかし、その先をどうするか決めるのは君次第だ」
 
モ「頭で考えるんじゃない、悟るんだ。
  打とうとするんじゃない、打つんだ。心を解き放つんだ。」
 
モ「道を知ることと歩むこととは違うんだ」
 
 この『マトリックス』は、どうしても、映像やストーリーにばかり
 目が行ってしまいがちな作品ですが、こうして改めてセリフを並べて
 見直してみると、炉鳩には、実に身につまされる、
 ドキッとさせられる言葉ばかりなんです。
 
 
■この『マトリックス』には、いろんな要素が盛り込まれています。
 アクションはもちろん、愛というのも重要な要素として描かれています。
 が、それは続編以降の方が、より強く描かれています。
 
 『マトリックス』では、1作目ということもあって、炉鳩には
 コンピュータによって作られた現実がとてもショッキングで印象深いです

 コンピュータが、社会を動かすために人間を栽培していて、
 人間は生まれてから死ぬまで、死んだ人間で作られた培養液に浸されて
 寝ているだけ(生かされているだけ)という現実。
 
 映画という創りものの世界だとわかっていても、
 見ていて随分ショッキングだった覚えがあります
 
 だからでしょう、
 真実を知って、それに嫌気が差して、仲間を裏切る奴も描かれていました。
 
 ウソで塗り固められた現実なんてぶっ壊せ!
 そして、真実を知ろう。
 
 なんていう考えが一般的で、事実そうした考えは、大抵の場合
 正しいことだとは思うけど、一方で、そうした偽りの上に居ることの方が、
 時として心地よい場合もあり、事実を知ったが故に苦しいメに遭う。

 といった事もあり得るのだ。
 ということも『マトリックス』から学ぶことができます。
 
 よく、"己(おのれ)を知れ。"
 と言いますが、それは実はとても勇気の要る行為ということなんですね
 
 アナタは己を知っていますか?または、知ろうと思いますか?
 
 
■基本的に、炉鳩は洋画の吹き替え版は好きではないんだけど、
 こうした奥が深くて理解しづらい作品や、あるいは、法廷劇のように、
 セリフが多い作品は吹き替え版で観るのがいいのかもしれません。
 
 炉鳩が吹き替えを嫌っているのは、声をあてる人によって
 作品が壊れることがあるからです。
 
 ちなみに炉鳩のサイアクな吹き替えの思い出は、日テレが日本で初めて
 スター・ウォーズのテレビ放映をした時です。
 
 ひょっとして覚えてみえる方がいるかもしれませんが、
 ルーク・スカイウォーカーを渡辺徹、
 レイア姫を大場久美子、
 そして、ハン・ソロを松崎しげるが声をあてたんっすから
 
 とりわけ松崎しげるがヒドかった・・・
 
 実際、後日、日テレには苦情の電話が殺到したらしいです。(^o^)
 
 そうした傾向は最近でも変わりなく、大作をテレビ初オンエアする時って
 テレビ局はチカラ入れて、関連したいろんな企画を打ち出してくるけど、
 はっきり言ってほとんど空振りしまくっているように思ってるんだけど
 どう思います?(チカラ入るのはわかるんだけどねぇ)
 
 
■という訳で、この『マトリックス

 ワイヤーアクションを堪能したい方、
 救世主を目指している方、(^_^)
 そして、
 生きているのではなく、生かされているのだ。という事を認識したい方、
 にお勧めします。


 さぁ、アナタも映画観ましょう!

アビエイター

アビエイター高ヒット
投稿者RobatoEbioRobatoEbio さんの画像をもっと!    カテゴリーおすすめ映画    前回更新2007-8-17 16:49
ヒット数464   コメント数0    
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
原題:THE AVIATOR
邦題:アビエイター
公開:2004年 アメリカ
上映時間:170分
ジャンル:ドラマ
評価:
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監   督:  マーティン・スコセッシ
製   作: マイケル・マン、サンディ・クライマン、グラハム・キング、チャールズ・エヴァンスJr.
脚   本: ジョン・ローガン
撮   影: ロバート・リチャードソン
音   楽: ハワード・ショア
出   演: レオナルド・ディカプリオ(ハワード・ヒューズ)
       ケイト・ブランシェット(キャサリン・ヘップバーン)
       ケイト・ベッキンセール(エヴァ・ガードナー)
       アレック・ボールドウィン(ホアン・トリップ)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<ストーリー>

 20歳を過ぎたばかりのハワード・ヒューズは、ハリウッドへ飛び込み、
 父が遺した莫大な財産を注ぎ込んで、航空アクション映画を製作する。
 
 危険な空中スタントも自らこなして完成させた『地獄の天使』は空前の
 大ヒット、ハワードは一夜にして、ハリウッド・セレブリティの仲間入りを果たす。
 
 やがてハワードは、有名女優キャサリン・ヘップバーンと恋におちる。
 2人は世間には決して見せない互いの傷つきやすい素顔を知り、愛を深めていく。
 
 ハワードはもうひとつの夢、世界最速の飛行機を創るために航空会社を
 設立、次々とスピード記録を更新し、世界中の注目を浴びる。
 
 しかし、夢にのめりこみすぎた時、何かが狂い始めた。
 
 キャサリンとの別れ、ハリウッドいちの美女、エヴァ・ガードナーとの恋、
 大手航空会社の買収、ライバル会社との、国をも巻き込む闘い、生死の境を
 さまよう大事故・・・数々の栄光の果てにハワードが見たものとは?

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<コメント>

■この『アビエイター』、2004年度のアカデミー賞最多部門ノミネート作品にして、アカデミー賞最多部門受賞した作品です。
 
 
 ・・・って言うより、主要部門の受賞をことごとく逃してしまった作品。
 と言った方がわかりやすいっすか?(^^;)


■冒頭、ハワード・ヒューズは、若くして莫大な遺産を引き継ぎ、本業そっちのけで、映画製作にのめり込んでいます
 
 単なる、大バカもんなんでしょうか?
 
 ともかく、全体を通してもそうですが、特にこの頃のハワードは、勢いがあります。
 
 周りから事業縮小など、進言を受けても「虎の尾を掴んだら絶対に放すな」と言い放ちます。
 つまり、チャンスは逃さない。という姿勢なんですね。
 
 炉鳩もこういった姿勢を意識しているんですよ、これでも(^^)
 
 もっともハワードは、ケイトには、
 「思い込んだら夢中になる、未知への挑戦なんだ。でも、時々怖くなる
  正気を失いそうで、どこへ飛んでいくかわからない」とも告白しています。
 
 やはり人間、どこかでバランスを取って生きているんですね。
 
 
■炉鳩もそうなんだけど、日本人はハワード・ヒューズという人物について詳しくないと思うので、
 実際のハワード・ヒューズはどうで、この『アビエイター』では、
 どこをどこまで脚色してあるのかわからないんだけど、
 それにしても、冒頭の"Q・U・A・R・A・N・T・I・N・E(隔離)"から始まり、
 その後、他人が手を出した皿の料理に手が出せないとか、
 My石鹸を持ち歩いているといったエピソードなどに見られる、
 ハワード・ヒューズの病的なまでの潔癖症。
 
 そして、電話相手の部下に対して
 「盗聴してるのか?」と聞いてみたり、
 あるいは、オンナの家に盗聴機をしかけてみたり、あるいは、掃除夫がオレを見ていると思い込んだり。という、人間不信。
 
 これらは、
 幼い頃に覚えた"Q・U・A・R・A・N・T・I・N・E(隔離)"という言葉が
 呪縛となって潔癖症になり、やがて、
 病原菌からの"Q・U・A・R・A・N・T・I・N・E(隔離)"でなく、
 社会から"Q・U・A・R・A・N・T・I・N・E(隔離)"してしまった人生。
 
 という捉え方ができ、それが皮肉的で興味深かったです。
 
 この精神的に病んでしまった場面のレオナルド・ディカプリオは、マジで病んでいます。
 (そういえば『ザ・ビーチ』でもレオナルド・ディカプリオはイッちゃった演技を見せてくれます)
 
 
■ところで以前、このハワード・ヒューズを、ホリエモンことライブドア社長の
 堀江貴文社長になぞらえて書いていた批評を目にしたことがありました。
 
 おそらく、ハワード・ヒューズが飛行機で世界一周中の間に指示して、航空会社TWAを買収してしまい、
 その後、アメリカ政府とパンアメリカン航空という、
 業界の老舗と対峙していくという過程のあたりが似ているというのでしょう。
 
 まっ、ハワード・ヒューズにしろ、ホリエモンにしろ、どういった考えがあって行動しているかはわからないけど、
 
 "出る杭は打たれる"というか、
 "旧態依然の業界に風穴を開けようとする(新規参入)と、
 その利権にしがみついている連中とぶつかる(潰しにかかる)"
 というのは、万国共通なんですねぇ〜
 
 ということがよくわかると思います。
 
 ちなみにホリエモンは『アビエイター』についてこう言っています。
 
 
■ところで、レオナルド・ディカプリオは、
 『タイタニック』では主演男優賞にノミネートすらされず、
 今作、この『アビエイター』でようやく主演男優賞に初ノミネートされた。
 (受賞はできなかったが)
 など、とかくアカデミー会員からは嫌われている感がある。
 
 炉鳩も実はそう思っていた。
 
 おそらく
 1.若くて、2.顔も良い
 だから、気に入らん。
 
 つまり、大作への出演や、人気があるのは、実力からくるものではない。
 という、ねたみ・やっかみ的なものをアカデミー会員の多くが
 レオナルド・ディカプリオに対して持っていたから。
 
 と言った理由なのであろうと、炉鳩は思っていた。
 
 でもね、
 今回この『アビエイター』を観て、炉鳩は思いました。
 
 今までのアカデミー会員のレオナルド・ディカプリオに対する仕打ち
 (敢えてこう言う)は、レオナルド・ディカプリオに対する、
 アカデミー会員たちの期待の大きさを表していたんだと思ったのです。
 
 『タイタニック』の時に頂点を極めさせたら、後は下る一方になってしまうのではないか、
 という思いだったのではないかと。
 
 『タイタニック』当時のレオナルド・ディカプリオは22,3歳で、子役と言うのはオカシイが、
 しかし、人気になった多くの子役が、
 その後、ほとんど大成しないという現状において、
 レオナルド・ディカプリオには、もっともっと大きな役者になってほしい
 というアカデミー会員たちの大きな期待ゆえのものだったのではないかと。
 
 だから『タイタニック』と『アビエイター』を見比べるとわかりますが、レオナルド・ディカプリオの
 役者としての凄みが増しているのがよくわかります。
 別に『タイタニック』の時が大根役者だったということでは無いんだけど、この『アビエイター』では、
 彼の演技が益々上手くなっているというのがよくわかります。
 
 
■という訳で、この『アビエイター』

 俳優としてのレオナルド・ディカプリオをしっかりと観たい方、
 マーティン・スコセッシ監督の演出をご自分で確認したい方、、
 そして、
 潔癖症を治したい方、(← 強引? ^^;)
 にお勧めします。


 さぁ、アナタも映画観ましょう!




アイ・アム・デビッド

アイ・アム・デビッド高ヒット
投稿者RobatoEbioRobatoEbio さんの画像をもっと!    カテゴリーおすすめ映画    前回更新2007-8-17 16:45
ヒット数405   コメント数0    
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
原題:I Am David
邦題:アイ・アム・デビッド
公開:2003年 アメリカ
上映時間:93分
ジャンル:ドラマ
評価:
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監   督:  ポール・フェイグ
製   作: クライヴ・パーソンズ、デイヴィナ・ベリング、ローレン・レヴァイン
脚   本: ポール・フェイグ
撮   影: ロマン・オーシン
音   楽: スチュワート・コープランド
出   演: ベン・ティバー(デビッド)
       ジム・カヴィーゼル(ヨハン)
       ジョーン・プロウライト(ソフィー)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<ストーリー>

1950年代のブルガリア。
 
大戦が終結したにも関わらず、依然として共産主義が周辺諸国に圧力をかけている時代。
デビッドは、幼い頃に家族と引き離され、
強制収容所で過酷な労働を繰返し、看守の暴力に怯える日々を送っていた。
 
しかし、独立心が旺盛で賢い彼は、ある日、秘密の指令を手にデンマークへ向け脱走する。
 
ギリシア、イタリア、スイス・・・ほとんど徒歩で歩き続ける旅は、
お金も食べ物も無く楽なものではなかったが、偏屈なワイン農場の女主人や、
陽気なパン屋の親父、裕福なイタリア人一家など、様々な出会いから初めてデビッドは笑顔の作り方を学んでいく。
 
収容所では笑うことすらなかったのだ。
 
やがて、息子を亡くした老婦人ソフィーとの出会いを通して、
指令の裏に隠された真実を告げられたデビッドは・・・

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<コメント>

■■この『アイ・アム・デビッド』を観て、不覚にも、炉鳩は最後、ウルウルしてしまいました。


■この『アイ・アム・デビッド』

 冒頭から、凄い緊迫感があります。

 過酷な労働の繰返しと、看守の暴力に怯える日々を送っていた強制収容所から脱走するのです。
 
 12歳の少年が、たった一人で、パン一斤と、石鹸と、ナイフと、コンパス
 だけを手にして、強制収容所から脱走するのです。
 
 余計なセリフや説明がなく展開していく、その映像の緊迫感に、冒頭から画面に引き込まれます。
 
 
■デビッドが強制収容所から脱走するのに、とりわけ理由はありませんでした。
 
 ただ、
 
 ・強制収容所に居ては、夢も希望もない。
 ・理不尽な暴力(仕打ち)
 ・そして、いつどうなるか(いつ殺されるか)わからない。
 
 という、現状。
 
 そんな現状が嫌だから脱走した。
 
 デビッドの考えとしては、おそらく、それくらいだったのでしょう。
 
 もっとも、当初、彼は、こうした現状を考えた時、
 すぐに、脱走へ!
 という発想ではありませんでした。
 
 最初は、絶望から、生きている意味を、同じ収容者で、年長者のヨハンに問うたり、
 あるいは、生きている意味を見いだせなくて、死を望む発想をしていました。
 
 しかし、そうした発想は、ヨハンに諭され、
 そして、そのヨハンを巻き込んだ出来事もあって、
 デビッドは脱出を図ったのです。
 (もちろん、"手引き"もあったのですが)
 
 
 ここでデビッドがヨハンから言われた言葉

 「生きていれば何かを変えられる。だから、絶対死にたいなんて考えるな」
 
 デビッドは、ヨハンのこうした言葉で生き続けようととどまります。
 
 こうした言葉、ともすると、思い悩んでいるヒトからすれば、
 他人事だから言える、きれいごとに聞こえますが、
 死にたいとか、もうダメだと思っている時には、

 自分では思いもつかなかったことを言ってもらって、ハッとする
 
 というよりは、ありきたりの言葉でも、
 ヒトに言ってもらうことによって、それが支えになる。
 
 逆に言うと、ありきたりの言葉であっても、
 思い詰めているヒトには、言葉をかけてあげることが
 やはり一番大切なことなんだ。
 
 炉鳩はそんなことを思いました。
 
 
 炉鳩は、思い詰めているヒトに、上手い言葉がみつからなくて、結局、何も言えなかった。
 といった経験があるのですが、この映画の、この場面を観て、
 掛ける言葉の内容よりも、言葉を掛けるという行為
 そのものが重要なのだ。ということが勉強になったのです。
 
 
■デビッドは、デンマークをを目指す過程で、様々な人たちに会って、人間の本来の姿を取り戻していきます。
 (逆にその過程が、強制収容所での体験の酷さ加減を表している。
  という観かたを炉鳩はしたのですが。)
 
 たとえばマリアとの出会い。
 デビッドはマリアとの出会いで笑いました。否、笑えました。
 
 おそらく強制収容所に来る前は笑いのある生活もしていたのでしょうが、
 その笑うことを忘れさせてしまった強制収容所の生活と、
 それを思い出させたマリア。
 
 デビッドの、ぎこちない笑顔が、それらを如実に物語っています。
 
 
 
 そして、ソフィーとの出会い。
 デビッドは、いろんな人たちと会いますが、やはり彼女との出会いが一番大きかったです。
 
 ソフィーとの出会いで、デビッドは、強制収容所では体験したことのない
 ぬくもりというものを感じたのではないでしょうか。
 今までの逃亡疲れもあったのか、ホッとしている様子がみてとれます。
 
 それは、ソフィーの、絵を描く眼力からくる、
 デビッドの心の奥底までを見通したことによるところも大きかったのだと思います。
 
 「『思い詰めている目、悲しげな目、しかし、
  それ以上他人には踏み込ませない』というのが、あなたから見てとれる」

 あるいは
 「誰も信用するなっていうのは、虚しい生き方だわね。
  みんな幸せを求めて精一杯生きている。中には例外な悪人もいるが、
  ひるまず、自由に生きる。善意を信じる。そうでなきゃ幸せは掴めない」

 ソフィーは、そうデビッドに言います。
 
 
 だからこそ、デビッドがソフィーに対して言う、
 「お願いだから(僕の身柄を)引き渡さないで、全て言いたいけど、言えないんだ」
 と言う場面。
 
 本当は全部話してラクになりたいんだ。
 甘えたいんだ。
 ソフィーは良い人そうだけど、今までの経験上、信頼することができないんだ。
 
 そういった想いが入り混じって吐き出された、デビッドのこのセリフ。
 
 
 ヤラれました!
 ここで、涙腺ぶち切れてしまいました。
 

 
 デビッドが温かみを感じたのだと納得できたのは、
 ソフィーを演じた、ジョーン・プロウライトの演技力が大きいです。
 
 
■という訳で、この『アイ・アム・デビッド』

 戦争の虚しさを知りたい方、
 笑顔の大事さを再認識したい方、
 そして、
 人とふれあうことの良さを再認識してみたい方、
 にお勧めします。


 さぁ、アナタも映画観ましょう!


アイ,ロボット

アイ,ロボット高ヒット
投稿者RobatoEbioRobatoEbio さんの画像をもっと!    カテゴリーおすすめ映画    前回更新2007-8-16 17:12
ヒット数450   コメント数0    
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
原題:I,Robot
邦題:アイ,ロボット
公開:2004年 アメリカ
上映時間:115分
ジャンル:アクション、SF
評価:
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監   督:  アレックス・プロヤス
製   作: アレックス・プロヤス
脚   本: ジェフ・ヴィンター、アキヴァ・ゴールズマン
撮   影: サイモン・ダガン
音   楽: マルコ・ベルトラミ、トレバー・ジョーンズ
出   演: ウィル・スミス(デル・スプーナー刑事)
       ブリジット・モイナハン(スーザン・カルヴィン博士)
       ジェームズ・クロムウェル(アルフレッド・ラニング博士)
       アラン・テューディック(サニー)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<ストーリー>

 ある日、ひとりの科学者が謎の死を遂げる。
 
 そこに、あるロボットが関与していたのではないかという疑いを持った
 デル・スプーナー刑事(ウィル・スミス)は、
 ロボット心理学者スーザン・カルヴィン博士と共に、その謎を究明していく。
 そして、
 想像を絶する恐ろしくも巨大な陰謀に巻き込まれていくのであった・・・。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<コメント>

■この『アイ,ロボット』、炉鳩は思っていたよりもグイグイひきこまれてしましました。
 
 以前はこういったSF(近未来)映画というのは、幼稚な、子供向けな作品
 といった具合に、少しバカにした感じを持っていました。
 
 しかし最近は、そういった思いはなくなっています。
 炉鳩自身の、映画に対する観かたそのものが変わってきたということもある
 のでしょうが、それよりも、一番の要因は、ストーリーにあるのだと思っています。
 『マイノリティ・リポート』などもそうでしたが、
 大人が充分に堪能できるSF映画の作品(ストーリー)が多くなってきているように思います。
 

■この『アイ,ロボット』 舞台は2035年のシカゴです。
 
 こうした近未来を描いた作品の楽しみ方のひとつに、
 近未来の生活様式を覗くことができる。
 というのが挙げられます。
 
 この『アイ,ロボット』に於いてもそれは楽しめます。
 
 たとえば一番目につくのは、スプーナー刑事の愛車アウディ。
 
 これは映画製作側から、アウディ社が2035年モデルというコンセプトで依頼を受けて設計・製作された車で、
 アウディ側は、それを受ける代わりに、映画で自社のロゴ
 (○が横に4つ重ねて並んでいる、あのロゴ)を表示させる。
 という契約により実現したものである。
 
 アウディの戦略は、すぐにアウディの車を購入してくれる顧客ではなく、
 実際に2035年モデルを製作して提供し、この作品を通して、将来的な
 アウディの顧客(ファン)を開拓していくことが目的だと聞きました。
 
 超・長期戦略ですね
 
 
 他にも、スプーナーが、コンバース2004年オールスターモデルを
 アンティークとして、そしてこだわりを持って履いているという設定。
 
 露骨に宣伝と感じられると嫌な感じがします。

 たとえば、映画の画面にチラッと映って、
 「おっ、あれ何だ?」と映画を観た人ふが気になって問い合わせが殺到し、
 それが話題になるという図式ならいいんだけど、
 スプーナーに「2004年オールスターモデルだ」なんて
 わざわざ言わせているのはちょっとねぇ・・・
 
 あっ、けど、やっぱりカッコイイので気になりますね(^^;)
 
 
■この『アイ,ロボット』で、
 人間がロボットを製造する目的は、人間に対する服従を
 プログラミングしておけば、ロボットは感情を持たないので、
 反乱も起こされないし、人間ではないから、人権問題といった問題が起きず、
 結果、人権保護団体といったようなものから抗議されることがないから、安心して扱うことができる。
 という場面がありました。
 
 
 つまり、ひらたく言えば、19世紀あたりに
 白人が黒人を奴隷にしていた感覚と変わらないってことなのかな?
 
 人間だといろいろマズイ問題もあるが、ロボットなら大丈夫だと。
 結局のところ、人間がラクするためにロボットは開発されたんだと。

 こういう発想から進んでいくと、『ターミネーター』のようなロボットの反乱という話もできてくるんですね

 
■ところでこの『アイ,ロボット』で、スプーナーはロボット嫌いという設定になっています。

 彼は、
 「ロボットは確立を計算して(生きる確立の高い)俺を助けた。だが、俺なら少女を助けた」と、
  事故に遭ったときのことを持ち出してロボット嫌いの理由を説明します。
 ロボットは感情を持たないからとも言います。
 
 
 今のアナログからデジタルへという時代を見ても、
 
 アナログ=温かい、デジタル=冷たい、無機質
 
 という図式になっています。
 
 今後、否応なしにデジタル化やロボット化が進んでいくのでしょうが、
 だからこそ、感情や、あたたかみといった、人間的なものを大切にしていきたいと、この作品から思いました。
 
 
■という訳で、この『アイ,ロボット』

 「SF映画なんて・・・」と思っている方、
 未来の生活を覗いてみたい方、
 そして、
 未来を見て、今を顧みたいと思う方、
 にお勧めします。


 さぁ、アナタも映画観ましょう!


千と千尋の神隠し

千と千尋の神隠し高ヒット
投稿者RobatoEbioRobatoEbio さんの画像をもっと!    カテゴリーおすすめ映画    前回更新2007-8-16 16:49
ヒット数470   コメント数0    
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
原題:千と千尋の神隠し
英題:SPIRITED AWAY
公開:2001年 日本
上映時間:135分
ジャンル:ドラマ、ファンタジー
評価:
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
監   督:  宮崎 駿
製   作: 松下 武義、氏家 齋一郎、成田 豊、星野 康二、植村 伴次郎、相原 宏徳
原作/脚本: 宮崎 駿
音   楽: 久石 譲
出   演: 柊 瑠美(千/千尋)
       入野 自由(ハク)
       夏木 マリ(湯ばあば/銭いば)
       菅原 文太(かまじい)
       内藤 剛志(お父さん)
       沢口 靖子(お母さん)
       神木 隆之介(坊)
       玉井 夕海(リン)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<ストーリー>

トンネルのむこうは不思議の町だった。
ありえない場所があった。
ありえないことが起こった。
 
人間の世界のすぐ脇にありながら、人間の目には決して見えない世界。
 
土地神や様々な下級神、半妖怪やお化けたち。
そこは、古くからこの国に棲む霊々が病気と傷を癒しに通う温泉町だった。

10歳の少女千尋の迷い込んだのは、そんな人間が入ってはいけない世界。


この世界で千尋が生き延びる条件はただふたつ。
町の中心を占める巨大な湯屋を支配する湯婆婆という名の強欲な魔女のもとで働くことと、
名前を奪われて、人間世界の者で無くなることだった。

千尋は名前を奪われ、「千」という名で働くことになる。

驚きと不思議の町で千尋が知るのは、大きな無力感と・・・小さな希望。

しかし、困難な世界の中で、多くの出会いを重ねながら千尋はそれまでよりも、むしろ生き生きしていく。

人生経験豊富なボイラー焚きの釜爺。
湯屋の仕事の手ほどきをする先輩のリン。
石炭運びのススワタリたち。
湯婆婆の息子・坊。
人間界から逃げてきた、ごみとヘドロにまみれた河の神さま。
仮面の男・カオナシ。
湯婆婆の双子の姉銭婆。


次々に起こる想像を越えた出来事。
眠っていた千尋の「生きる力」がしだいに呼び醒まされてゆく。

そして、千尋の前に現われる謎の美少年ハク。

約束の縁で結ばれた少年と少女の出会い。
甦ってゆく記憶の中で、ふたりは心を通わせ、助け合っていく。

千尋は果たして、自分の名前を取り戻し、人間の世界へ生還できるのか

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<コメント>

■この『千と千尋の神隠し』を観たアナタはこの作品から何を感じるでしょうか?
 
 この作品に限らず、宮崎作品というのは、その人が何を感じるのかを試されているのだと、何かの書評で読んだことがあります。

 「『千と千尋の神隠し』?、食べ過ぎに注意!っていう作品でしょ」
 なんて、のたまわったツワモノも炉鳩は知っています(笑)

 う〜ん、案外そうかもしんない(^_^)


 まぁ、それはともかく、『千と千尋の神隠し』を観て、アナタは何を感じるでしょうか?


■炉鳩は『千と千尋の神隠し』から、優しさを感じました。

 ハク、かまじい、リン、チビ(かまじいのところにいる虫)達、などなど。
 千は、いろんな優しさに支えられて頑張れたのです。

 そして、千も優しさを与えます。

 その千の優しさに触れたカオナシ、おそらく優しさというのに触れたのは初めてなのでしょう。

 途中、暴走しますが、それは、
 『千は優しくしてくれたから、俺も千に何かしてあげようと優しくしている
  のに、千は何も俺から受け取ってくれん。何でじゃあ〜、うがぁ〜』(笑)
  ってな感じだったと思うんです。

 つまり、カオナシもまた、優しさを与えようとしていただけのこと。
 

 そう、この『千と千尋の神隠し』は、
 
"やさしさが連鎖する映画"

 とでも言うべき作品なのです。



 ちなみに、炉鳩もよく言われます。
 「炉鳩さんって、やらしいのね」・・・って、"ら"かよ!(^^;)


 それはともかく、ワシはこのカオナシには何か興味が惹かれる。それは、
 1.他人とコミュニケーションをとることができない男。
 2.金で人をあやつろうという支配欲。
 3.意中の女性に拒絶されると怒り狂う幼児性。
 これらはつまり、今どきの日本人そのものだと思うから。

 携帯電話やインターネットで、他人との距離は縮まったように見える現代だが、それらで便利になったのは間違いないが、
 一方で、人を好きになったあまり、ストーカー行為に出るとか、すぐキレるという感情表現。
 カオナシは現代の日本人そのものだからと思うからである。


■メッセージ的なものを感じた場面といえば、

 ラスト、ハクが千尋に、「振り向かないでお行き」と言ったのは、

 『せっかく新しい自分が見つかったんだから、過去を振り返るなよ』
 
 という意味に炉鳩は受け取ったんだけど、アナタはどう思いますか?



 あっ、あとは、かまじいの、

 「愛だな、愛」 でしょうか。
 
 優しさとは、愛情からくる。愛情があるから、優しくなれる。
 
 やはりこの作品にはそういったことが根底にあるのでしょうか
 

■それから、炉鳩は個人的に、千たちがが片道電車に乗って、銭いばに会いに行くシーンが大好きです。

 特にセリフとかがある訳ではないんだけど、
 ノスタルジックと言うか、なんか妙に懐かしくて泣けてくる感じがするから。

 と言えば、わかってもらえるでしょうか


■それにしても、この『千と千尋の神隠し』は、実に多彩なキャラクタが登場してきます。
 
 湯ばあば、かまじい、チビ共(こんぺい糖が好きなのがイイです)、
 ハク、リン、坊/坊ねずみ(炉鳩は坊ねずみの方が好きです)、
 三つ頭、クサレ神(=川の神)、オオトリさま(名前はわからないが)千がエレベータで一緒になるヒゲの神さま、
 そして、カオナシ。

 その他にも、名前はわからないが、いろんなキャラが登場してきます。

 それらはとてもユニークです。
 そして、それらを観るだけでも、そして、それらがやる事を観るだけでも、充分楽しめます。

 好きなキャラをひとつだけ選べと言われても、ハッキリ言って、炉鳩にはできません、無理です。
 
 たとえば、あれだけ暴れまわったカオナシが、銭いばの家で、しおらしくティーカップでお茶したり、手芸を手伝ったりする様子。
 たとえば、坊ねずみと虫の電車内でのはしゃいだり、疲れて眠るさま。

 そんな何気ない、細かい行動がたまらなく愛らしいです。


■それにしても、炉鳩は『千と千尋の神隠し』をもう何回観ているかなぁ〜

 劇場で観たあと、日テレで放映される度に観てるハズです。
 そういう感じで何回も観ているのですが、観るたびに違う角度で、違う発見があります。

 あるときは千/千尋、あるときはハク、今回はカオナシの立場から観てみるといった具合に、
 自分の観る立場を変えると、その度ごとに新たな作品を観ているような感覚で『千と千尋の神隠し』を楽しめます。


■それから、『千と千尋の神隠し』は映像美を感じられる作品です。

 "アニメなのに"というとファンには怒られるかもしれないけど、
 『千と千尋の神隠し』には、"ハッ!"とするような美しさが感じられるシーンがあります。

 たとえば、花の中を、ハクと千が駆け抜けていくシーン。
 この背景に流れていく花の描写は、これ以前のアニメにはなかった美しさです

 たとえば、月明かりの夜のシーン。
 実写のような月の明かり具合が見事で、夜の静けさが伝わってきます。


 それぞれ、印象深いシーンとしてアナタの頭に焼き付くことと思います。


■それから、アカデミー賞ネタが好きな炉鳩としては、
 この『千と千尋の神隠し』は、2002年度のアカデミー賞で長編アニメーション映画賞を受賞した作品である。
 ということも付け加えておきます。
 
 宮崎駿監督らは、当時、アメリカのイラクへの宣戦中とのことで、授賞式には参加しなかったのが残念でしたが
 (式自体も派手さはなかったのですが)

 
■という訳で、この『千と千尋の神隠し』

 宮崎駿信奉者の方、
 キャラ好きな方、
 そして、
 美しいくて、奇妙で、奥が深い。という世界観を楽しみたい方、
 にお勧めします。


 さぁ、アナタも映画観ましょう!


ザ・ロック

ザ・ロック高ヒット
投稿者RobatoEbioRobatoEbio さんの画像をもっと!    カテゴリーおすすめ映画    前回更新2007-8-16 16:38
ヒット数451   コメント数0    
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
原題:THE ROCK
邦題:ザ・ロック
公開:1996年 アメリカ
上映時間:135分
ジャンル:アクション、ドラマ
評価:
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監   督:  マイケル・ベイ
製   作: ドン・シンプソン、ジェリー・ブラッカイマー
脚   本: デイビット・ウエイスバーグ、ダグラス・クック、マーク・ロスナー
撮   影: ジョン・シュワルツマン
音   楽: ハンス・ジマー
出   演: ショーン・コネリー(ジョン・パトリック・メイソン)
       ニコラス・ケイジ(スタンリー・グッドスピード)
       エド・ハリス(フランシス・ハメル准将)
       マイケル・ビーン(アンダーソン)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<ストーリー>

12人のテロリストがアルカトラズ=<ザ・ロック>を占拠した。
 
首謀者は、アメリカ軍が誇る英雄・ハメル准将。
人類史上最も残虐な<悪魔の兵器>の標準をサンフランシスコに向け、彼は1億ドルの要求をペンタゴンにつきつける!
 
侵入も攻撃も不可能なこの鉄壁の要塞に挑む、2人の男

−−−FBI化学兵器スペシャリストと、アルカトラズを脱獄した史上ただひとりの男。
 
今、サンフランシスコの未来は2人の手に握られていた。
 
そこには、彼らが愛するかけがえのない女性たちが−−−。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<コメント>

■ショーン・コネリー
 ニコラス・ケイジ
 エド・ハリス

 もうこれだけで充分でしょう。(^^)
 名前を聞いただけで、ヒットが約束されたようなもんです。

 実際にヒットしました、そして、期待に沿う作品となっております。


 作品の舞台は、サンフランシスコ。そして、アルカトラズ。

 アルカトラズと言えば、凶悪犯罪者を集めた刑務所があったところで有名ですね。
 今ではその刑務所は閉鎖されていて、作品中にもあったように、観光スポットとなっています。
 日本で言えば、網走刑務所のようなもんでしょうか。

 このアルカトラズは孤島なので、必然的に隔離されていて、結果、刑務所としては適した場所だったというわけです。
 
 このアルカトラズを舞台にした映画は過去にも何本かあります。
 『アルカトラズからの脱出』 『ダーティハリー3』など
 (ともにクリント・イーストウッド主演作。 あっ、別に意図的ではないですよ、他に思いつかなかっただけです^^;)


■この『ザ・ロック』は、アクションを前面に押し出した映画ですが、みどころは他にもたくさんあります。

 たとえば、メイソンとグッドスピードの間柄。

 最初は場慣れしていないFBI捜査官と、それを見切っている百戦錬磨の投獄囚。
 それから、鮮やかな手順で逃亡を図る囚人と、翻弄される追っ手(FBI)。

 ここまでは完全にメイソンの完勝。

 しかし、メイソンが逃亡した目的を果たし、また、メイソンの逃亡の理由を
 グッドスピードが理解したときから、微妙に変化していきます。

 その後、同じ任務に就くことになってからは、あるときは師弟関係、あるときは運命共同体関係、そして最後は信頼関係。
 といった具合にです。


 とりわけ最後の、全て片付いた後の二人のやりとりがいいです。

 グッドスピードが機転を効かせます、メイソンのために粋なことをします。
 するとお返しに、メイソンはグッドスピードに洒落たプレゼントをします。
 (ここは映画を観てほしいので、伏せています)
 
 こういった出会いをしてみたいもんだとつくづく思わせてくれるイイ場面です


■そのメイソン、心に残る言葉を所々で発します。

 たとえば、
 「(娘に対して)お前は私がこの世に存在したという唯一の証なんだ。」

 シャバに出られると聞いて、メイソンは逃亡を謀りますが、それは脱走ではなかったんです。
 (逃亡された方はそんな事は関係ないですが(笑))

 『娘に会いたい』

 ただそれだけの想いで、メイソンは"娘に会いに行った"だけなんです。
 娘に会った際に言った言葉が上のものですが、メイソンの想い、充分伝わりますね
 
 もっとも、そのせいで、サンフランシスコの街は大迷惑を被るんですがね(苦笑)


 他に炉鳩が印象に残ったのは、

 「ベストを尽くすと言うのは、負け犬の言い訳、勝者は、帰ってイイ女を抱くんだ」

 「かすかな望みがあったからこそ(アルカトラズ刑務所の独房に入れられていても)耐えられたんだ」

 なんていうのがあります。


 そうか・・・ワシも勝者を目指します(^o^)


■今回はここで、更にひとりひとりについてもコメントしていきます。


■ショーン・コネリー

 ご存知、初代ジェームズ・ボンドです。
 もちろん、ジェームズ・ボンドで人気が出て、
 今でも、ジェームズ・ボンド=ショーン・コネリーという声は多いんですが、
 (まさかワシだけ?)
 むしろ007以降の、いわゆる渋みを増してからのショーン・コネリーの方が
 カッコイイという声が多いのも事実ではないかな?
 それを決定付けたのが『アンタッチャブル』あたりからかなと思います。

 この『ザ・ロック』でも、投獄中の汚い身なりで登場しますが、
 散髪して身だしなみを整えてからはめちゃくちゃカッコイイです。

 ああいう歳の取り方をしたいと、彼を見る度につくづく思います。

 
 この作品では、メイソンは年齢を重ねているということもあって、常に冷静で、クールに物事に対処しています。
 血気盛んなところは見せません。
 このあたり、グッドスピードと対照的に描かれています。

 このメイソンとグッドスピードのそれぞれの設定の妙と、その彼らを組み合わせたことが、
 ただのアクション映画に終らずに済んだ最大の要因だと思います。


■ニコラス・ケイジ

 何かの記事で読んだことがあるのですが、
 彼にとってこの『ザ・ロック』や『コン・エアー』は、彼にとってとてもプラスになった作品だったと言っています。

 それはどういう点でかと言うと、
 
 "アクション映画でもやれる。"
 
 ということがわかった点に於いてです。


 確かにこれらの作品以前の彼というのは、ドラマものがほとんどでしたから。
 アクションなんて似合わないと思われていたのかもしれません。

 人(観客)も呼べて、しかも俳優としては、オスカー(アカデミー賞主演男優賞)も獲得していて演技力は既に折り紙つき

 そんな彼が、アクション映画もやれる。 と認識された作品。

 ニコラス・ケイジにとって、『ザ・ロック』はターニングポイントな作品なんです。

 (ちなみに、彼の役名、"グッドスピード"とは"旅の安全を祈る"という意味だそうです。)


■エド・ハリス

 今作では、反政府(テロ)活動をおこす、言わば悪役なんですが、しかし、単なるワルではありません。

 正義感が強く、また、職務に誇りを持っているが故にひき起してしまった
 こととして、炉鳩には悲劇に見えて仕方ありませんでした。

 愛する妻が居たから留めていたが、それも無くなった今、
 同士を見捨て続けてきた行為をどうしても許せず、
 国に対する反逆行為であるとわかっていつつも、行動を起した准将。

 「祖国に命を掛けたのに、置き去りにされ、葬式すらされない。そんな事は許せない」と言ってます。

 しかし結局、命を張っての行動も報われなかった ⇒ 意味が無かった という結末。

 途中、踏み込んできた"同士"を全滅させるくだりも、
 ただのドンパチ銃撃戦にはない、観てて苦しいものがありました。


 "毒ガスがバラ撒かれなくて良かった良かった"
 と喜ぶのはいいんだけど、その危機を招いた根本の原因には、結局触れられずに終ったという点で、この作品、
 ハメル准将の思いを想うと、やりきれなさが残ります。

 結局、
 「ハメル准将の想いはわかるが、それは仕方の無いこと。結局いかなる理由にせよ、反逆行為をするということは悪いんだ。」
  で終ってしまうのが、やり切れないなと思うのです。

 (ただ、この作品では、そこまでは描けると思っていないので、
 「この作品が残念だ」などというつもりは毛頭ないですよ、念のため。)



 それにしても、以前、『目撃』の回でも触れましたが、このエド・ハリスってなんでこんなにいいんでしょう!

 めちゃくちゃいいですねぇ〜

 今回の、
 "国を許せない、正義の人。"という役柄、

 ピッタリです。


 見た目はそのへんですれ違ってもわからないくらいのおっさんなんですが、(なんちゅう、失礼なモノ言いだ! ^^;)
 どうしてこんなにいいんだろう。
 
 この人が登場すると場面が締まります。
 
 初期の頃からこのメルマガにお付き合いくださっているアナタなら
 炉鳩の好みもわかってきているかもしれませんが、炉鳩はこういうシブイ役者が大好きなんです。
 

■マイケル・ビーン

 この作品では出番は少ないですが、しっかり存在感を示しています。

 彼は『ターミネーター』で、悪役シュワ型ターミネーターと戦って殉死する、カイル・リースを演じていた人です。

 と言えば、わかる方、多いと思います。

 それにしても炉鳩は、彼は良い役者だなぁと思っていたんだけど、
 どうも、その後作品に恵まれなかったのか、パッとしませんでしたねぇ〜

 悪くないと思うんだけどなぁ・・・

 
■という訳で、この『ザ・ロック』

 物事の本質、つまり本当のワルとは何なのか?について考えてみたい方、
 演技派俳優の共演に胸躍らせたい方、
 そして、
 アクション映画を好きな方、
 にお勧めします。


 さぁ、アナタも映画観ましょう!




目撃

目撃高ヒット
投稿者RobatoEbioRobatoEbio さんの画像をもっと!    カテゴリーおすすめ映画    前回更新2007-8-16 16:27
ヒット数394   コメント数0    
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
原題:ABSOLUTE POWER
邦題:目撃
公開:1997年 アメリカ
上映時間:121分
ジャンル:サスペンス、ドラマ
評価:
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
監   督:  クリント・イーストウッド
製   作:  クリント・イーストウッド、カレン・スピーゲル
製作総指揮: トム・ルーカー 
脚   本: ウィリアム・ゴールドマン
撮   影: ジャック・N・グリーン
音   楽: レニー・ニーハウス
出   演: クリント・イーストウッド(ルーサー・ホイットニー)
       ジーン・ハックマン(アラン・リッチモンド)
       エド・ハリス(セス・フランク)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<ストーリー>

どんな完全防備の屋敷もすり抜ける腕前を持つ、
盗みのプロフェッショナル、ルーサー(クリント・イーストウッド)。
自らの腕に自信と誇りを抱く彼が人生最後の大仕事の場として選んだのは
財界の大物の豪邸だった。

家主は若妻と旅行で留守。それは完全無欠の侵入のはずだった。
が、そこに予期せぬ若妻の帰宅。
一緒に現れたのはなんと現職アメリカ大統領だ!

そこで起こった殺人事件。

当然のように事件は封印される。
そしてマジックミラー越しにすべてを見ていたルーサーが、
国を揺るがす重大事件の真実を知る、たった一人の目撃者となってしまった。
しかし彼は盗人。事実を告げることは、自らの罪を告白することになる・・・
彼が目撃したことが権力側に知られ、
一度は国外逃亡を決めたルーサーだったが、
たった一人の肉親である娘の命が狙われたとき、彼は決意する。
絶大な権力にたったひとり立ち向かうことを。

盗みのプロとしての誇りと人生を賭けて、果たして彼は、どのように、
そしてどこまで強大な"絶対権力(Absolute Power=原題)"を
揺さぶっていけるのか・・・

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<コメント>

■この作品、クリント・イーストウッドの監督&主演作品です。

 この作品でクリント・イーストウッド演じるルーサーは、単なるコソ泥です。

 しかし、現場からの逃げ方の鮮やかさで、
 ベテラン(年齢をとっている)だがプロだというのはわかります。
 
 その彼が見たものは、"絶対的な権力"による殺人とその隠蔽。
 
 
 さすがに"絶対的な権力"に触れるのはマズイとみて、目をつぶって国外逃亡しようとします。
 
 
 当然ですね。
 自分に利益は何もないどころか、自分の罪まで認めてしまうことになるし、第一、相手は"絶対的な権力"。
 
 それに対して、自分はウラの世界の人間なんですから。
 
 
 
 しかし、彼は戦うことを決意します。
 
 唯一の肉親である娘に手をだしてきたことが最大の理由です。
 
 しかしそれ以外にも理由はあります。
 
 偽善に怒りを覚えたのです。
 その偽善を"絶対的な権力"がやったことが許せなかったのです。
 
 "絶対的な権力"が相手だから逃げようと思ったのが、一転して、
 "絶対的な権力"がしたことだからこそ許せないと思ったのです。
 
 ここがこの『目撃』の一番面白いところだと思います。


■この『目撃』のみどころはいくつかあります。

 ひとつは
 "権力(それも絶対的な権力)と、それと対極であるものの闘い"
 

 ふたつめは、家族愛です。

 "どうにも対抗しようのない相手に対してさえも、闘おうと思わせるもの"

 ひとことで言えば、『目撃』では家族愛をそう表現していると炉鳩は思います
 この作品のルーサーは、娘に対して負い目があるので、余計にそうした想いが強くなっています。
 
 
■ところで、ルーサーに畏敬の念を抱きながら接する刑事・セスにエド・ハリスが扮しています。
 
 このエド・ハリスっていいですねぇ〜
 めちゃくちゃいいですねぇ〜
 
 この人が登場すると場面が締まります。
 
 セスがルーサーに美術館で質問する場面、
 お互いの腹のさぐりあいをしている場面がたまりませんね、ワクワクします。
 
 初期の頃からこのメルマガにお付き合いくださっているアナタなら
 炉鳩の好みもわかってきているかもしれませんが、炉鳩はシブイ役者が大好きなんです。
 
 そういう意味ではこの作品、シブイ人だらけなんだけど(笑)
 クリント・イーストウッドやジーン・ハックマンについては
 今更という感じもあるので割愛しても、エド・ハリスについては少し書いておきたいですな。
 
 クリント・イーストウッドやジーン・ハックマンは
 アカデミー賞を獲得している(イーストウッドは俳優としては獲得していない)が、エド・ハリスは未だ獲得していません。
 けどノミネートは過去3回あります。
 (いずれも"助演"男優賞というのが、いかにもエド・ハリスらしいですな)
 
 けど、2005年2月27日のモーガン・フリーマンも4回目のノミネートで
 オスカーを獲得したように、エド・ハリスもいつか必ずオスカーを獲得する日が来ますよ。
 
 これは今から賭けてもいいですな、マジで。
 
 それくらい、良い役者さんだと思ってます。
 

■そして最後に、これは『ミスティック・リバー』でも書きましたが、
 クリント・イーストウッド作品は音楽もいいんです。

 『目撃』のエンドロールに流れる曲、これが作品の余韻に浸れる、エンドロールにとてもマッチした曲です。
 (作曲はクリント・イーストウッド自身がしています)
 だから最後まで観て(あるいは聴いて)ほしいです。

 
■という訳で、こんな『目撃』

 真の正義とは?について考えてみたい方、
 演技派俳優のぶつかりあいを観たい方、
 そして、
 自分の愛情の深さを測りなおす機会を持ってみたいと思う方、
 にお勧めします。


 さぁ、アナタも映画観ましょう!


ポリス・ストーリー/香港国際警察

ポリス・ストーリー/香港国際警察高ヒット
投稿者RobatoEbioRobatoEbio さんの画像をもっと!    カテゴリーおすすめ映画    前回更新2007-8-16 16:02
ヒット数435   コメント数0    
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
原題:警察故事
邦題:ポリス・ストーリー/香港国際警察
公開:1985年 香港
上映時間:106分
ジャンル:アクション
評価:
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
監   督:  ジャッキー・チェン
製   作: レイモンド・チョウ、ウィリー・チェン
脚   本: ジャッキー・チェン
撮   影: 張耀祖
音   楽: マイケル・ライ
出   演: ジャッキー・チェン(ケビン・チェン)
       ブリジット・リン(セリーナ)
       マギー・チャン(メイ)
       チュー・ヤン(クウ)
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<ストーリー>

ジャッキー・チェンが監督・脚本・出演を務めた香港映画50周年記念作品。

香港国際警察と麻薬シンジケートとの戦いを描いたアクションムービー

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<コメント>

■この作品でジャッキー・チェンは監督も務めています。
 (彼は監督作品も多いんです。)
 
 もちろん主演も務めています。

 
■この映画、1985年の作品です。

 もう20年以上も前の作品なんですねぇ〜

 この作品が、と言うより、
 "1985年が20年前なのだ"ということに、今改めて驚いています (*_*)


 それにしても、思えばもう四半世紀以上に渡って
 ジャッキー・チェンは第一線で活躍しているんですねぇ。

 『蛇拳』『笑拳』『酔拳』からはじまって
 『プロジェクトA』で香港No.1を確固たるものにし、
 それ以降も精力的に作品を発表し続け、
 近年はハリウッドでも成功を収めて、まさに世界的なスターとなりました。

 ことハリウッド進出に関しては、
 『バトルクリークブロー』『キャノン・ボール』『プロテクター』で
 進出を試みていたものの、なかなか成功せず、一時期は

 「ハリウッドにはアジアに対する差別がある」

 なんてことを言ったりしたこともありましたが、
 遂に、『ラッシュアワー』などでハリウッドでも成功を収め、
 今では、彼の手型&足型をチャイニーズシアター前に残す、
 つまり、ハリウッドの殿堂入りをも果たしています。


 その彼がお気に入りの作品が『ポリス・ストーリー/香港国際警察』です。

 "お気に入り"の証拠に、この"ポリス・ストーリー"は3作作られ、
 そのうち1・2作は、彼自身がメガホンをとっています。

 ちなみに、実はもう1本"ポリス・ストーリー"とついた作品、
 『新ポリス・ストーリー』という作品もあるのだが、
 これは何の関連も無い作品です


 そして、今、劇場公開されているジャッキー・チェン主演最新作は
 『香港国際警察/NEW POLICE STORY』です。

 何でも"ポリス・ストーリー"の設定を新たにして作ったんだとか。

 なんか題名だけ聞いてたら、ややっこしいですよね?


■もっとも、こうした邦題に関して言いはじめた時、
 一番おもしろいのは、何と言ってもスティーブン・セガールの作品でしょう
 
 
 スティーブン・セガール出演作で、
 邦題に"沈黙"が付いている作品は今までに5作ある(と思う)が、
 実は、これら"沈黙"作品、
 映画の内容(登場人物や背景)は何ら関連のない作品なのだ。
 
 なのに、邦題を"沈黙の〜"としただけでおけばイイのに、ご丁寧に公開時に
 
  スティーブン・セガール主演"沈黙"シリーズ最新作!

 なんていう宣伝の仕方してるから困ってしまう。
 
 本当の所は、全く別物で、シリーズものでもなんでもないのだ。
 
 日本の配給会社が勝手に"沈黙"シリーズにしちゃってるだけなのだ。
 
 これはおそらく、最初の"沈黙"映画、『沈黙の戦艦』がヒットしたため、
 以降、彼の作品は、ヒットした『沈黙の戦艦』にあやかって
 "沈黙の〜"という題名にしましょう。

 といった思惑があったんでしょう。
 
 まぁ、わからんでもないが・・・
 
 
 もっともこの"沈黙"ネタにはさらに続きがある。
 それは、"沈黙"作品第一作目の『沈黙の戦艦』には、
 実は正式な第二弾がある。
 
 ところがなぜか、その第二弾の邦題には"沈黙"の文字は使われていない。
 作品名は『暴走特急』となっている。
 
 
 正式なシリーズ作品には"沈黙"の文字を使わず、
 全く関連のない作品に"沈黙"の文字を付与し続け、しかもそれらを
 "沈黙"シリーズとしてしまっている日本の配給会社。

 コレ、炉鳩の中では映画に関する七不思議のひとつなんです。
 
 "沈黙"ネタでしたが、沈黙してはおれなかったので、
 ちょいとばかり饒舌に話してみました(^^)
 

 横道に反れました、話を戻しますね。


■今でこそ韓流の韓国映画をはじめとした、アジアが注目され、

 これからの21世紀はアジアの時代だ。

 なんて、世間的にはうるさいのでしょうが、
 それ以前にアジアでパワーがあった映画と言えば、香港映画です。

 そして、その香港映画の中心にいたのがジャッキー・チェンです。
 そんな彼の絶頂期の頃の作品の1本が
 この『ポリス・ストーリー/香港国際警察』です。

 おそらく、ジャッキー・チェンの作品で人気投票をすると、
 『ポリス・ストーリー/香港国際警察』か『プロジェクトA』が
 1位になるんじゃないかと思います。
 (ちなみに炉鳩は『プロジェクトA』に1票入れます。)


■彼の作品の魅力は、何と言っても、クンフーアクションでしょう。

 しかも、生身のアクション。

 彼はどうしても生身のアクションにこだわり、
 また、スタントをたてないので、
 生死の淵をさまようような大怪我を負ったこともあります。


 なぜ彼は生身のアクションにこだわるのでしょう?
 いくらでもスタントは効くのに。
 今ならSFX(特殊効果)の技術も凄いのに。


 それはひとえに彼のポリシーがそうさせているんです。

 彼のポリシーは、

  映画を観ているお客さんに楽しんでもらいたい

 その一点なんです。


 おそらく、
 スタントや特撮は、観客を裏切ることだ。
 くらいに思っているのでしょう。
 (ちなみにジャッキー映画でお馴染みの、エンドロールで流れるNG集。
  これも、彼の観客へのサービス精神からきているんですよ)


 それからジャッキーはこんなことを言っていたことがあります。

「ハリウッドでは、アーノルド・シュワルツェネッガーや
 シルベスター・スタローン、そしてクリント・イーストウッドなど、
 5,60歳代でもアクションスターと言われるよね」

 これは痛烈な皮肉でしょう。

 そして、
 自分こそ真のアクションスターだ。
 あんなスタントや特撮を使った作品でアクションスターと言ってる連中と
 一緒にするな。

 という意味なんでしょう。

 
 ジャッキーの凄まじい誇り(プライド)を感じます。

 でも、その発言を炉鳩は全然高慢なものとは思いません。
 (実際、上の発言は敵意を込めての発言ではありません)

 だって、ジャッキーはそう言い切れるだけの実績を今まで観せてきているから。


 この『ポリス・ストーリー/香港国際警察』でもアクションシーン満載です。

 冒頭の、村での取引のシーン、バスを追走しての逮捕劇、
 証人を襲う暴漢たちとの格闘、証人を救出する場面、
 そして、ラストのデパートでの大捕り物劇。

 これでもか。というくらい、次から次へとアクションをたたみかけて、
 観る者を飽きさせません。


■ところで、ジャッキーのアクション演出は、いくつかの特徴があります。

 彼のアクション演出は
 ・観ている者が痛そうと思えるように見せる。
  (ヤられた時のカラダの落ち方とか、ガラスの割れ方などにこだわる)
 ・女優にも容赦なくアクションさせる
  (ガラスケースの中にも突っ込ませる、スタントなしで)
 ・その場にあるものを利用したアクションを行なう。

 などなど

 これらをひと言で、

  現実感のあるアクション

 とでも言っておきましょう。


 アクション映画というと、ド派手で、時には現実離れした、
 荒唐無稽な、B級っぽくなってしまう場合があるんだけど、
 ジャッキーの作品ではそれは皆無です。

 アクションが安っぽく見えることはないです。



 それから、彼のアクション演出にはもうひとつ大きな特徴があります。

 それは、コミカルさを取り入れているということです。

 2時間近くアクション一辺倒を見せられると、
 どうしても食傷気味になってしまう危険があるのですが、
 ジャッキーの作品には、適度に(時には必要以上に)
 コミカルなシーンが盛り込まれています。

 これが、ブルース・リーの作品(悲壮感)と
 ジャッキー・チェンの作品(笑いあるエンタテイメント)の
 決定的な違いとなっています。


 たとえばこの『ポリス・ストーリー/香港国際警察』
 
 ジャキー扮する刑事が左遷された交番勤務での電話応対が
 面白く描かれています。
 もっともこの場面、テレビ放映の際は、ばっさりカットされています。(笑)
 (このテレビ放映時のカットって、炉鳩は失礼な話だと思っています。)
 

■最後に、ここまで『ポリス・ストーリー/香港国際警察』の内容について
 言ってこなかったので、サラッと(サラッとかよ!^^;)触れておきますと

 この作品、ジャッキー扮するケビン刑事を通じて、

 "ワルを許さない正義"

 を貫いています。

 ラストで、また不法逮捕とされて、ワルが逃れてしまうのかと思えたときの
 ケビン刑事のどうしようもなく押さえ切れない怒りの爆発。
(悲しいかな、現実であんな事したら、
 それこそ訴えられて無罪放免になりかねないんだけど)

 やり切れないことが多い現代社会にとって、溜飲が下がる思いがします。


 この"ワルを許さない正義"
 ケビン刑事が同僚の刑事殺しの汚名を着せられて容疑者になった時の
 署長の取る態度でもわかります。

 表面上だけ捕らえれば、規則づくめで、事務的な、部下思いでない、
 冷たい、人情のない、機械的な(もういい?^^)上司に見えて、
 なんだか、いけ好かないヤツ(署長)に見えますが、
 ただただ情で物事を判断していては、
 "ワルを許さない正義"という根本が崩れてしまう。
 
 という、上に立つ者ゆえの苦渋の決断だということがわかれば、
 署長にも想い入れができるというものです。

 なので、ケビン刑事が署長を拉致して逃走したあと、
 署長を解放する際の2人のやりとりが、実は一番良い場面だと
 炉鳩は思っているんです。

  「署長が逃げても(拳銃で)撃つ気はなかった」
  「わかっていたよ」

 ケビン刑事の無実を一番信じていたのは、他ならぬ署長だったのです。


 アナタは職場の上司(あるいは部下)とこうした信頼関係がありますか?
 もしなければ、そうなろうと努力していますか?

 署長は、日々のケビン刑事の働きをみていたからこそ信頼していたのですよ


■という訳で、
 この『ポリス・ストーリー/香港国際警察』

 単純明快、勧善懲悪な映画が好きな方、
 今のハリウッドに進出したジャッキー・チェンしか知らない方、
 それから、カラダを張ったジャッキーアクションを楽しみたい方、

 にお勧めします。

 さぁ、アナタも映画観ましょう!



ミスティック・リバー

ミスティック・リバー高ヒット
投稿者RobatoEbioRobatoEbio さんの画像をもっと!    カテゴリーおすすめ映画    前回更新2007-7-16 21:52
ヒット数540   コメント数0    
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
原題:MYSTIC RIVER
邦題:ミスティック・リバー
公開:2004年 アメリカ
上映時間:137分
ジャンル:ドラマ、サスペンス
評価:
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
監   督:  クリント・イーストウッド
製   作: ロバート・ローレンツ、ジュディー・G・ホイト
製作総指揮: ブルース・バーマン
脚   本: ブライアン・ヘルゲランド
原   作: デニス・ルヘイン
撮   影: トム・スターン
音   楽: レニー・ニーハウス
出   演: ショーン・ペン(ジミー)
       ティム・ロビンス(デイブ)
       ケビン・ベーコン(ショーン)
       ローレンス・フィッシュバーン(ホワイティー)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<ストーリー>

たったひとつの忌まわしい出来事が少年たちの運命を変えた。

ジミー(ショーン・ペン)、デイブ(ティム・ロビンス)、
ショーン(ケビン・ベーコン)の3人は、ボストンの
ダウンタウンに近いイーストバッキンガム地区で
少年時代を過ごした幼なじみだった。

11歳のある日、いつものように路上で遊んでいた3人に、
警察官を思わせる男が近づいてきた。
男は道路にいたずらをしていた3人を叱り付けると、
デイブだけを車に乗せて走り去っていった。

デイブが戻ってきたのはそれから4日後のこと。

誘拐・監禁された4日間。

そのあいだにデイブの身に何が起こったのかは、
語られなくてもわかった・・・。

そしてその日を境に、彼らの少年時代にピリオドが打たれ、
3人は離れ離れになっていった。


25年後に起きた殺人事件。
−−−それは過去の出来事を呼び戻す、
さらなる悲劇の幕開けとなった。−−−

無残な姿で殺されていたのは、19歳になる、ジミーの娘。
今は刑事となったショーンが、相棒のホワイティー
(ローレンス・フィッシュバーン)とともに
事件の捜査にあたることになり、その捜査線上に、
デイブが容疑者として浮かび上がってきたのだった。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<コメント>

■この作品はクリント・イーストウッド監督作品です。
 彼は言わずとしれた、名優ですが、
 この作品では監督に専念しています。

 彼は、過去に「許されざる者」でアカデミー賞の
 監督賞を受賞しています。
 (ちなみに「許されざる者」では主演も兼ねています)

 そしてこの「ミスティック・リバー」でも
 アカデミー賞の監督賞にノミネートされました。

 「ミスティック・リバー」はアカデミー賞の作品賞にも
 ノミネートされていましたが、炉鳩の中では、
 この年(第76回、2004年2月29日開催)の
 監督賞と作品賞はクリント・イーストウッド監督の
 「ミスティック・リバー」で決まりでしたね。

 しかし、結果は残念ながら受賞できませんでした。

 普通の年なら受賞できたと思います。
 ケド、相手が悪すぎました(^^;)

 相手が「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」
 だもんなぁ・・・しかも3部作の最終作。

 過去2年連続でオスカーを逃しているから、
 この年は始めから、
 ”「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」に
 オスカーを取らせてあげよう”
 という雰囲気一色だったですからねぇ


 けど、「ミスティック・リバー」は良い作品だったんです。
 その”証拠”として、作品&監督賞は受賞を逃したけど、
 主演&助演男優賞を受賞したんですから。


■ところで、クリント・イーストウッド監督作品のとき、
 炉鳩はいつも”音楽”に注目しています。
 
 彼は音楽も手がけるんです。
(彼のジャズ好きは有名な話です)

 「ミスティック・リバー」でも、
 エンドロールに流れる曲を手がけています。
 その曲が作品の余韻に浸るエンドロールにとてもマッチしています。

 「目撃」の時も、とてもマッチしてました。

 もし、アナタがこうしたクリント・イーストウッド
 監督の音楽に浸りたいと思われたなら、
 ぜひ彼が製作&監督を務めた、
 実在したジャズ・サックス奏者、
 チャーリー"バード"パーカーの半生を描いた作品、
「バード」を観てください。


■ショーン・ペンの鬼気迫る演技は観ていて恐ろしかったです。
 「娘を殺した野郎を絶対許さねぇ、ブッ殺してやる」
 という気迫がビンビン伝わってきましたから。

 ショーン・ペンとは会ったことはありませんが、
 映画や今までの彼のエピソードからすると、
 なんかすぐ手が飛んできそうな雰囲気がします。
 (血の気が多い役が多かったのと、実生活の逸話の両方から)
 
 そんな彼も、昔は”(歌手の)マドンナの旦那”
 という言われ方をされていた時期がありましたが、
 元々、演技には定評があったんです。
 最近は「アイ・アム・サム」など、演技の幅を拡げていて、
 遂に今回、この作品でオスカー(主演男優賞)を手にしましたね。
 

 その彼の受賞スピーチ、彼の『らしさ』が出ていて、
 炉鳩はとても楽しかったです。

 ショーン・ペンの受賞スピーチ
 「大量破壊兵器が存在しないこと以外で
 我々が知っていることと言えば、
 最高の俳優を1人だけ選ぶのは無理ということだ」

 炉鳩もこうした
 (ブッシュ政権を批判しつつも他の候補者を称えるという)
 上手いスピーチができるようになりたいです。

 喋り下手、書き下手、ギャグもベタ(笑)な炉鳩は、
 こうした上手い言い回しって限りなく好きなんです。


■ティム・ロビンス

 あなたは、彼にくやしい思いをしていませんか?
 「ちくしょう、ティム・ロビンスさえ居なけれ!」
 ってな具合に。
 
 なぜなら、彼こそが渡辺謙の代わりにオスカーの
 助演男優賞を受賞した、まさにその人だからです。

 確かに「ラスト・サムライ」の渡辺謙も良かったんだけど、
 彼には次回作であるバットマンの最新作
 『バットマン・ビギンズ』で頑張ってもらいましょう
 
 「ミスティック・リバー」でティム・ロビンスが
 演じた人間は実に複雑で演じるのが難しかったと思います。
 炉鳩は彼の作品ってあまり観ていない
 (もしくは観ているが、印象がない)んだけど、
 機会があれば、過去の作品
 (代表作「ショーシャンクの空に」)も観てみたいと思いました。


■ところで今まで紹介した3人には共通点があります。
 
 それは、"監督もやる俳優"ということです。
 
 ショーン・ペンはジャック・ニコルソンが主演した
『クロッシング・ガード』という作品を撮っているし、
 ティム・ロビンスが監督した
 『デッドマン・ウォーキング』はショーン・ペンが
 主演していて、しかもティム・ロビンスは
 この作品でオスカーの監督賞にもノミネートされるなどしています
 (ちなみにこの年のオスカー(監督賞)を受賞したのも
 "監督もやる俳優"『ブレイブハート』のメル・ギブソン)
 
 この3人の"監督もやる俳優"のコラボだったからこその
オスカーゲットだった。
 ということが言えると思います。


■ケビン・ベーコン

 抑えた演技が良かったです。
 最近ぐ〜んと良くなってきている俳優の一人ですね。

 彼が世に出てきた映画が「フットルース」だったので、
 この先アイドル系かな?けどそれでいくには、
 顔的に難しいよな。(笑)
 なんて思っていたんだけど、その後、演技の幅を
 拡げるためであろう、様々な役柄を演じてきて、
 今はいい役者になってます。
 乗りに乗っている俳優だと思います。

 とりわけ、「フットルース」の”アイドル”イメージを
 拭おうとしているかのごとく、悪役も結構演じています。
 でもって、そうした悪役のときの方が、
 実は炉鳩には印象深いです。
 「激流」「スリーパーズ」「インビジブル」「コール」。
 どれも気味悪いワルでした。
 
 今作ではショーン・ペンとティム・ロビンスに
 オスカーをもたらしたけど、ケビン・ベーコンも
 いつか必ずオスカーを受賞すると炉鳩は睨んでいます。

 今後もケビン・ベーコンには要注目ですよ。


■この「ミスティック・リバー」、
 はっきり言って観終わったあとはスカッとしません。
 なんか重い感じが残ります。
 やりきれない思いというやつです。

 何かの書評を見ていたら、
『こんな(重い)作品観るんじゃなかった』
 なんていうのがあったことを覚えています。
 
 けど、炉鳩は好きな作品です。


 それからこの作品、
 炉鳩は友情というものについて考えさせられました。
 パレードを挟んで目が合った際のケビン・ベーコンとショーン・ペンのやりとり。
 「お前だってわかってるぞ」
 「しょうがねぇだろ」
 そんな感じだったのでしょうか、とても印象深いシーンです。


■といった訳で、この「ミスティック・リバー」。

 友情とは?について考えてみたい方、
 演技派俳優のぶつかりあいを観たい方、
 そして、
 映画観終わったあと、重い気持ちになりたい方、(^^;)
 にお勧めします。


 さぁ、アナタも映画観ましょう!


レイ

レイ高ヒット
投稿者RobatoEbioRobatoEbio さんの画像をもっと!    カテゴリーおすすめ映画    前回更新2007-7-16 21:25
ヒット数445   コメント数0    
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
原題:Ray
邦題:レイ
公開:2004年 アメリカ
上映時間:152分
ジャンル:ドラマ
評価:
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
監   督: テイラー・ハックフォード
製   作: スチュアート・ベンジャミン
製作総指揮: ウィリアム・J・イマーマン
脚   本: テイラー・ハックフォード
撮   影: パウエル・エデルマン
出   演: ジェイミー・フォックス(レイ・チャールズ・ロビンソン)
       ケリー・ワシントン(デラ・ビー・ロビンソン)
       クリフトン・パウエル(ジェフ・ブラウン)
       レジーナ・キング(マージー・ヘンドリックス)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<ストーリー>

1930年、ジョージア州の貧しい家庭に生れたレイは、
ある日、弟の溺死を目撃。
この時のトラウマと緑内障により7歳で視力を失う。
 
盲学校で点字と音楽を学んだレイは、
次第に音楽の才能を開花させ、プロになるために17歳でシアトルへ。
 
やがて"盲目の天才"と呼ばれるようになり名声を得るが、
一方で、麻薬を覚えていった。
 
23歳の時、ゴスペル・シンガーのデラ・ビーと出会い、
あっと言う間に恋に落ち結婚する。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

<コメント>

■『レイ』とは冒頭にも述べた、歌手レイ・チャールズ
 のことであり、この作品は、彼の生涯について描いた
 作品である。

 炉鳩が彼について知っていたことと言えば、
 ピアノを弾く、盲目のシンガーで、名曲がたくさんあり、
 残念ながら、昨年6月に他界した。ということくらいだった。

 彼についての知識は、おそらく大方の人もこんな感じじゃないのかな?


 そんな彼の生涯を描いた作品。

 普通に推測しても、盲目というだけで、
 おかげさまで五体満足な炉鳩からすれば、
 大変苦労があった生涯だったんだろうという想像は
 容易にしちゃう訳だが、作品を観て、実際、
 波乱に満ちた人生だった。


 こうした、
 ハンディキャプを持った人なのに、常人より遥かに優れた人。
 というのを目の当たりにすると、炉鳩は、
 自分のナサケナサというか、恥ずかしさというか、かっこ悪さ
 みたいなものをいつも感じずにはおれない。
 
 その一方、勇気・やる気といったものを受取り、
 改めて自分を奮い立たせるキッカケになっているのも事実だが。

 炉鳩は元来、"他人(ヒト)は他人"として、
 競争意識みたいなものはあまり持たないようにしているのだが、
 こういった"偉人"の生き様に触れる度に、
 差別といった悪意は無いが、
 あんなハンディキャプがある人があそこまでやってて、
 自分は五体満足なカラダなのにこのザマかよ。
 甘えたこと言ってないで、もっとやらにゃイカンぜよ!
 ってな気になるんです。


■ところで炉鳩は、この『レイ』で、
 大きく目についたものがふたつある。

 ひとつ目は、ビジネスに関する数々のシーン。


 たとえば

 「成功するには投資もしなきゃ」
 「自立したきゃ、早く学ぶことだ」
 「小銭にこだわれば小銭しか入ってこない。
  大金を望めば大金が入ってくる」
  といったセリフ。

 なるほど、ナルホド! ですよね。



 あるいは、
 レイが初めてレコーディングする時、
 レイは演奏は上手いんだが、
 たとえば、ナット・キング・コールの二番煎じみたいでパッとしない。

 そこで提案して、もっとレイの好きなように弾かせて歌わせると、
 新しく、しかも、ノリも良い曲がプレイされ、
 それを市場に出したら、受入れられ、大ヒットになっていった。

 という場面。


 これはつまり、他にはないオリジナリティを出す・・・
 つまり、オンリーワンになれ。
 ということを如実に見せてくれているわけだ。


 自分のオンリーワンが出せれば、ナンバーワンにもなれる。
 
 レイの歌声を聴きながら、
 そんな勉強を改めてさせてもらいました。


■そして二点目は、レイと母親のやりとりです。

 レイの中で、
 彼の貧しかった幼い頃の思い出が頻繁に
 フラッシュバックされます。


 そこで、彼の母親は、

 「誰も哀れんでくれない」
 「施(ほどこ)しを受けるな」
 「盲目でもバカじゃない」
 「盲目と呼ばせるな」

 といったことを、繰返しレイに言います。


 賢明なアナタなら、こんなことはわざわざ炉鳩が
 言わなくてもわかってみえることでしょうが、
 一見すると、冷たい、鬼のような母親の言動ですが、
 これらは、息子を愛しているが故の母の温かい言葉なんですね。

 しかし、クチで言うのは簡単ですが、
 実際そういう立場になったら、その葛藤と言ったら、
 それはそれはキツいものだろうというのは充分想像できるよね。
 
 本当に、当人のレイはもちろん、
 それを見守る母親もさぞ辛かったことでしょう。

 たとえば
 レイが転ぶのを見て、母はとっさに助けようとしたが、
 すぐに思いとどまり、レイが自分で克服していく様子を
 母が黙って見守っている場面。
 
 母親の愛情の強さ・深さが伝わってきて、
 涙あふれて止まりませんでした。
 (実は、最近炉鳩はよく泣けてくるんですが
 (苦笑)、それを差し引いても胸が締め付けられる
  場面です)

 こういうのが本当の愛情なんだゾと、
 いまどきの、自分の子供を猫可愛がりする、
 極々一部の、バカ親共に見せつけてやりたいです。
(このへん、少し個人的な思いがあって書いてます、
 申し訳ない。)


 最後、故郷のジョージア州で名誉回復した際の妻との会話

 妻 「この場にお義母さんが居たらね…」
 レイ「居るとも、僕の心の中に」

 お母さんもとても喜んでいたでしょうね。


■レイの女性遍歴は、彼自身は意識をしていなくても、
 自分は愛情に飢えているんだという思いから
 きていたのではないかと炉鳩は観てて思ったんだけど、
 実際の彼は、周りから見れば、とても深い愛情に
 囲まれていた、幸せ者だったはずです。

 レイは、弟への呪縛と、母親の上記のような叱咤が、
 結果的にプレッシャーになったのであろう、
 ドラッグに溺れることになってしまうが、
 それは妻の愛情により立ち直ることができたんだから。


 もっともレイも、自分が愛されているということが
 わかったからこそ、ドラッグを断ち切ることが
 できたんだと思います。


■ところでこの『レイ』は、何も人生教訓的な
 お堅いことばかりの映画じゃござんせん。
 面白い場面もあります。

 たとえば、レイがイイ女を見極める場面。
 
 
 彼は手首で、女をみるそうな。
 (イイ女じゃないとわかった時のレイの表情が
  とても笑えます)
 
 
 手首でわかる・・・確かにソレは言えるかも。
 
 だって・・・炉鳩はそれで失敗してますから(笑)
 
 もっと早くレイに教われば良かった(泣)
 

■それから最後、番外編的にもうひとつ、
 どうしても書いておきたかった嬉しいことがあったんです。

 それは、この『レイ』が終って、
 エンドクレジットが流れ始めても、
 観客の人たちが一人も席を立たずに、
 エンドロールが終るまでみんな観ていた。ってことです!

 炉鳩は今まで何十年と劇場で映画を観続けてきたけど、
 こんな経験は初めてでした。
 たいていは、終わったら席を立ち始める人いるからね。

 けど、一人も席を立たないなんて、こんなこと、
 エンドロールにNG集を流してたジャッキー・チェンの
 映画でもなかったことだからねぇ。
 

 ホント、誰一人立たなかったなぁ〜
 なんか、鳥肌すら立っちゃいました(マジで)

 皆、映画の余韻に浸りながら、
 レイ・チャールズの歌を聴き続けていたかった。
 てことなのかなぁ

 この事実だけでも、
 この『レイ』の良さは充分わかっていただけると思います。

 皆が浸った『レイ』のサントラはこちらです




 あっ、一応断っておくけど、
 「観客は数人だったけどね。」なんてオチはないっすよ(笑)
 観客の入(い)りは、満席とは言わないが、
 定員の8割くらいは居たんだから

 
■という訳で、こんな『レイ』

 まさにレイ・チャールズと化した
 ジェイミー・フォックスの演技を観たい方、
 レイ・チャールズの音楽にどっぷり漬かりたい方、
 そして、そのレイ・チャールズの音楽の裏にあるものを知りたい方。

 にお勧めします。


 さぁ、アナタも映画観ましょう!


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